ジャンル:ヒューマンドラマ
あらすじ
イギリスで大工として働いていたダニエル・ブレイクは、59歳で心臓を患い仕事を退職する。
妻にも先立たれており、一人で生きていくために国の援助に頼ろうとするが、仕組みや制度に阻まれてうまくいかない。
そして、同じように困窮しているシングルマザーのケイティと出会う。
ネタバレなし感想
評価:★★★★★
誰もが陥るかもしれない貧困。引き算の国の制度。
その中でも助け合う人々、そしてダニエルの強さに勇気をもらう。
自分はきちんと生きられているだろうか、と背筋を正される。
ちょっとネタバレあり感想
正当な理由から国の援助を必要としている人々が虐げられている事実。
そして容赦なく襲ってくる貧困と戦わねばならない事実。
社会派ドラマとして静観していた矢先、ケイティが飢えに苦しむシーンに出会う。
ケイティとともにボロボロと涙が出てきた。
衣食住がなくなるとき、人は耐え難い不安に襲われる。
それは自分が現在そうでなくても、想像に容易いことである。
それでも国は、国に仕える人は引き算をして助けようとしない。
本当はきっと分かっているのに。
「助けたくても助けられない」それは言い訳。
そこに助けを求めている人がいれば助ける。
それがダニエルの人としての尊厳。
最後のダニエルの言葉に、背筋を正される。
漫然と平和に生きている自分に迷いが生まれたら、この一本。
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